日本の国を治めるために、天の高天原から、
地上の日向(ひむか)に降臨した神が、ニニギです。
ニニギは、初代天皇の神武天皇の、ひいおじいさん、
曽祖父にあたります。
このあと、三代に亘って、日向で活躍する神話が展開されます。
ニニギは、その初代なのです。
ニニギには、三つのエピソードがあります。
第一は、降臨した時、「ここは朝日の照る良い国じゃ」と言われた話。
これは、後の世に、第十五代景行天皇が、
「ここは日に向かう良い国じゃ」と言われたので、
日向と名がついたと言う地名説話と似ています。
第二は、笠沙の岬で、木花咲耶姫と出逢った話。
「不美人の磐長姫は嫌いじゃ。」と言って、
木花咲耶姫とだけ、一夜の契りをした話です。
第三は、木花咲耶姫が懐妊した時、
「本当に俺の子か、誰か他の奴の子だろう」と疑った話です。
第二、第三は、なんとも人間的な話で、私が好きな部分です。
ニニギを主祭神とする神社は、鹿児島の霧島神宮です。
高千穂の槵觸(くしふる)神社も、ニニギです。
ニニギを含む日向三代を同格として祭る神社は、
高千穂神社、霧島岑神社、など、多数あります。