大国主は、出雲系の神様では、最も有名です。
この神様は、沢山の名前を持っており、
古事記では、それぞれの物語に、違う名前で登場します。
最初の因幡(いなば)の白兎(しろうさぎ)の話、
赤猪(あかいのしし)の話、楔攻め(くさびぜめ)の話では、
オオナムジと呼ばれます。
次の、蛇部屋の話、ムカデ部屋の話、鳴り鏑(かぶら)の矢の話、
虱(しらみ)の話では、アシハラシコヲと呼ばれます。
次に、沼河姫(ぬなかわひめ)の話では、ヤチホコと呼ばれます。
最後の、国譲り(くにゆずり)の話で、やっとオオクニヌシと呼ばれます。
更に、ずっと後の世になって、多分、室町時代か、江戸時代かですが、
宝船に乗った、七福神が、新たに作られ、
その中に、大黒天(だいこくてん)と言う神様がいましたが、
この大黒天と、混同されました。
何故なら、大国(おおくに)は、(だいこく)とも読めるからです。
童謡の「大黒様」は、まさに、この混同の典型です。
宮崎の都農神社は、日向一宮として有名ですが、
ここの神が、なんと大国主を祀っています。
天孫系の神様を祀る神社が多い宮崎ですが、
出雲系を祀っているのは、珍しく、しかも一宮とは。
日本の国の「おおらかさ」なのでしょうか。
都農神社