1995年11月6日は当社アイコムティの設立日である。その前日にある女性が行方不明になっている。
岩本美代子さん。昭和33年(1958年)生まれ。ちょうど小生の1歳年上となる。
彼女はこの日、「朝、男性と日向近辺に美代子さんの運転でドライブに出かけたが、日向大橋までで計画中止して住吉の動物園の駐車場で昼12時頃別れた。石崎浜海岸に本人所有の車が鍵がついたまま発見される。その後一切連絡なし。」(特定失踪者問題調査会)となっている。
もちろん当時、警察の捜査もあり同行していた男性についても調べたはずである。警察は自殺という線で見ていたらしい。
本日、岩本さんの住んでいた佐土原町で、同級生である津曲久美さんを中心とした「美代ちゃんの失踪(しっそう) を考える33の会」が、署名活動を行なった。今年で3年目、3回目である。小生の父親も特定失踪者であることもあり、お手伝いに伺った。
場所はコープ佐土原。正面入り口での署名活動に許可をいただいた。関係者の協力の姿勢に感謝14:30頃より準備に入り、地元でもある戸敷市長が顔を出してくれた。彼は岩本美代子さんの地元の首長だったこともあり、長年拉致問題に取り組んでいただいている。
この日も、顔を出すというレベルではなく、のぼりのセッティングや署名の声掛けなど限られた時間の中で自ら動いていただいた。こういう首長の存在は希少でありすばらしいことだ。
ぎりぎりまでお手伝いいただいたが、巨人軍の宮崎入りセレモニーに出るため、空港に向かわれた。最後もあちらこちらに挨拶され、秘書がやきもしているのがわかった。それくらいこの問題には深く関わっていただいている。
「水居さん、宮崎市内でもやりましょうね!」と声かけいただいた。今年の4月に、小生の父親が失踪した7月17日前後に拉致関係のイベントをやりましょうと話をしていた。しかしその後口蹄疫が発生。実現できなかった。
増元照明家族会事務局長も奥さんが佐土原出身ということもあり、毎回来ていただいている。彼の切々と語りかける呼びかけは感動的である。
コープに来られる方、ほとんどが署名いただいた。ありがたいことだ。しかし、拉致問題の風化は確実に起こっている。増元さんによれば、拉致被害者の家族の高齢化も日に日に問題となっている。被害者の親や兄弟は高齢化し、失意のまま亡くなる方も増えているのだ。
普天間問題、口蹄疫対策問題、尖閣問題と政府の対応はその無能さをさらけ出している。ロシアにも見透かされ、内部的にも情報流出などはっきりいって「だらしない」状況が続いている。こんな政府にわれわれは財産や人命を預けていていいのかと思う。
拉致問題は外交問題ではない。犯罪なのだ。犯罪を究明しない国は他にはない。
心有る政治家がしっかりと国を運営していく。早期にそれが実現してほしい。
憂国という言葉があちらこちらで聞かれるのは、絶対におかしい。