宮崎の口蹄疫は激甚被害の指定を受けるべきレベルである。しかし、全国レベルでの報道では終息しているかのような印象を受ける場合もある。
消毒作業は続いているし、ワクチン接種という牛豚の肉体を借りてのウイルス感染防止という状態だ。しかもこの牛豚は殺処分される運命だ。農家の方々はその間世話をずっとし続けるのだ。
直接話をしたわけではないが、彼らのブログを読んだり、親戚が当事者である友人たちから話を聞くと、涙が出てくる。
殺される運命にある牛豚を育てることの無意味さを感じていても彼らは口にしない。えさ代も消毒薬もいずれ請求書が来るのに、えさを与え続け消毒も繰り返している。
近隣の農家の殺処分や埋却処分も手伝っている人もいる。不必要な外出はしない。ただ家と畜舎だけにいて生活している。買い物にもいけない。
廃業を考えている人もいる。県外の大学に行っている子供がやめて帰ろうかと相談している。一種の孤立感を抱いている人が多いのだ。
われわれはITの業界にいて、直接畜産業界とは接点がない。ISPとしてご契約をいただいている畜産農家の方がいらっしゃる程度だ。今回の口蹄疫被害は地震災害と違うのは一般人がお手伝いする場面が少ない。牛豚を殺処分し、それを埋却するには専門の知識もないとできない。
先日、経済同友会の幹事会が急きょ招集され議論をおこなったが、最終的には義捐金を集めることになった。お金が、農家の生活を支えるお金が最もよいという判断であった。
5月21日に宮崎市内のIT関連の会社が5社集まり、「がんばろう宮崎!バッジ」を製作しネット販売しその収益を募金することにした。デザイン会社2社、ネット販売関連の会社2社、そして当社の5社である。ところがホームページにしろ、報道文にしろ、団体名が必要になるので、バッジのデザインにあったHOPEという言葉をグループ名とした。
後付けで Humane Offering Party with Enthusiasm (情熱を持った人間的な支援団体)とこじつけた。5社に限定せず、仲間を増やしていくつもりだ。
デザイン会社は短期に多くの案を作成してくれた。ネット販売はシステム改造を突貫工事でやってくれた。既にカード決済などのシステムが稼働しているみやざき便.comの中に設定した。当社はバッジの製作会社との窓口、広報面の窓口および全体のコーディネイトを担当。
バッジにしたのは短期間に製作できるということと、これを多くの人に着けてもらい、農家の方々を応援している意志表示をしてもらいたいと思ったのだ。全国の多くの人にバッジをつけてもらうことで、一時は国に見捨てられたような思いをした農家の方々にそうじゃない、みんな思っているという思いが伝えられないかと。
デザインも誰もが進んでつけたくなるようなデザインを選んだつもりだ。バッジであればスーツ、Tシャツ、帽子、かばんといろいろなところに着けられる。
募金は意外と物理的なハードルがあったりする。ネットでカード決済できるので手軽だ。決済方法も低額決済はカード決済が最も少額で済む。
今回、1,260円(税込)。バッジが157円、決済手数料が67円、送料が80円、梱包に10円、消費税が60円で886円を募金に回せる予定。数がまとまると送料分から募金に回る分が増える。
最近、募金詐欺も発生した。われわれも会計報告等については会計士、監査には弁護士の力を借りる予定である。
バッジの製作会社 ZEAMI Art社が精力的に協力してくれた。短納期にもかかわらず趣旨をご理解いただいた。横山社長には感謝している。
ヤマト便も便宜をはかってくれている。こちらも感謝。
いよいよ5月31日より販売開始。全国に支援の輪を広げたい。
「がんばろう宮崎」で検索すると現在Googleで3番目に出てくる。みなさんがリンクを貼ってくれているおかげだろう。
がんばろう宮崎!バッジ販売サイト