みやんこんじょ便り
Google
がんばれ宮崎

みやざきWEBチャンネル TOP みやんこんじょ便りWeekly みやこんじょ

2008.2.4
都城の実家は、徐々に落ち着きを取り戻すというか、落ち着きつつあります。昨年、あまりに多くのものを処分しましたので、がらんとしています。これからいくら母ちゃんが頑張っても、家の中がモノで溢れかえることはないでしょう。1ヶ月に1回帰ると少しずつ生活する環境が整ってきています。新しく買い揃えたものに、カーテン・全自動洗濯機・電子レンジ・液晶テレビがあります。泥棒が入ってもなんも取るもんはないがぁ、とは言えなくなりました。

捨てるに捨てられないものに、お米がありました。廊下に積まれていた10俵ほどの米は、ネズミの食い放題になっていて米を食い荒らした後の籾(もみ)がらが、わんさとありました。俵をきれいに積み直して考えます。ここ数年前から米作りをやめたようなので、自家米はここにあるだけです。あるだけ、といっても老婆が口にするには限度があり、すべてを食べ尽くすまでに、母の寿命が勝てるかどうか。新米が入らない以上というか、入っても古い米から食べるだろうから、常に古い米を食べることになります。そこで、この米を一掃する策は、『みやこんじょ』に輸出することだ、に思い当たったのです。

『みやこんじょ』で輸入された米は、炊いた当日はいいとしても、翌日の炊飯ジャーに残ったご飯に問題がありました。黄ばんでいるのです。自分ちで食べるならまだしも、お金を取って提供するには大問題です。勢い送り続けた米は、倉庫にどっさり眠っています。まずは。JA都城に、これまでどおり米を注文しました。届くまでの間、翌日に残ったご飯は、賄(まかな)い用に、焼きめし・カレーピラフ・そばメシ・チキンライスにしました。そして、新米が届いて炊いたそのものは、わぁ〜もちもちしてるぅ、というものでした。

さぁ、残った輸入米はどうしましょ。捨てるしかないか。捨てたことを知られたら目を吊り上げて怒る形相の母の顔が浮かぶ。試しに、恐る恐るお客さんに、1升ずつ袋に詰めた米を要らないか聞いてみました。それが、売れに売れました。売れるといっても、もちろん、タダで引き取ってもらったのです。1合ずつでもその場で食べられる分だけ炊けば問題ないはずだから、と古い米であることを伝えて持って帰ってもらいました。意外な人気にびっくり。

実家にあと2俵。これも今月帰った時に、精米所で白米に精米してもらって『みやこんじょ』に送り、1升ずつ袋に入れて希望するお客さんに配ります。古い米とはいえ喜んでもらえればありがたいし、喜んでもらったお客さんには悪いですが、余命短い母ちゃんに新米を食べさせてあげられます!