ある日の、青島ガイドの説明です。
「皆さん、この美しい青島は、
日本神話のうち、最も有名な、「海幸山幸」の舞台ですよ。
兄海幸の大事な釣り針を魚に取られた弟山幸は、
この砂浜を、それ、そこを、とぼとぼ歩いていたんですよ。
すると、塩土翁(しおつちのおじ)が現われ、
この青島の、ずっと沖に、海の王がいる。
その「わたつみの宮」へ行きなさいと教えました。
その「わたつみの宮」で、豊玉姫と出会い、三年過ごしました。
三年経って、釣り針を見つけ、この青島に戻ってきました。
山幸が急に戻ってきたので、村人は裸で迎えました。
これが、毎年、成人式の日に行われる「裸参り」の起源です。
この続きは、又後で、お話しましょう。
それでは、次に参りましょう。」
ところで、神話の原本である「古事記」には、青島とは書いてありません。
ここ青島の、昔からの言い伝えです。
幸い、全国でも「海幸山幸」の伝えは、ここ青島だけですので、
私たちガイドは、堂々と、お話しています。