J17・・・夢のお告げ・・・
その夜、神武は、神に祈って眠りにつきました。
すると、夢に、天つ神が現われ、神武に教えました。
「天の香具山の土を取ってきて、瓦や瓶を作り、
天神地祇(てんしんちぎ)を祀りなさい。」
翌朝、神武が何も言わないのに、オトウカシが、
夢と同じことを申し出ました。
それを聞いた神武は、喜んで、
シイネツヒコに、貧しい老人の姿をさせ、
オトウカシに、貧しい老婆の姿をさせ、
香具山の土を取ってくるよう、命じました。
J18・・・天香山への潜入行・・・
二人が出かけると、早速、道に敵兵が満ち溢れていましたが、
「なんと、汚い老夫婦だ」と笑って通してくれました。
二人は無事に土を取ってきました。
J19・・・天神地祇への祀り
神武は、大変喜んで、早速、瓦や瓶を作り、
丹生(にう)の川上で、天神地祇(てんしんちぎ)を祀りました。
また、宇陀川の朝原で、占いをし、成功させました。
解説・・・
この辺りは、日本書紀だけです。相当、長々と書いています。
丹生(にう)の川上は、
奈良県吉野郡小川の丹生川上神社中社の付近です。
宇陀川の朝原は、
宇陀郡榛原(はいばら)町大字雨師字朝原の丹生神社の付近です。
J20・・・八十梟帥(ヤソタケル)との戦い
冬10月1日になりました。
いよいよ、神武は出陣しました。
まず、国見丘で、八十梟帥(ヤソタケル)を、切り殺しました。
しかし、残党が多くいたので、
忍坂(おさか)邑(むら)に、大室を作り、そこで敵を誘って、
大酒宴を開き、酔ったところで、皆殺しにしました。
解説・・・
忍坂(おさか)は、桜井市忍坂(おさか)です。
この辺りは、日本書紀も、古事記と、
大局的には、同じですが、ストーリー展開が、やや違います。