さまざまなメディアに取り上げられ、一躍有名になった黒にんにく「くろまる」。
今回は、その「くろまる」の製造から販売までを手がける籾木工業の専務取締役 籾木真一郎さんにお話を伺いました。


社長である父の籾木芳治氏が1977年に創業しました。創業した当時は、籾木研磨工業として、木工用刃物研磨を本業にしてきました。
現在では、研磨の技術を持っている数少ない企業の1つです。

現在どれくらいの人が働いているのでしょうか。

105名ほどです。そのうちの9割が電子部品製造、あとの1割で研磨と食品事業である黒にんにくをやっています。


最初から黒にんにくをやろうと思ったわけではないんです。ここ数年の不景気の影響で電子部品の生産が落ちました。そして、黒にんにくを作る人がいるということを聞き、電子部品を作っていた工場の空いた場所と従業員を食品会社さんに貸しました。当初は、製造を食品会社さんにやっていただき、販売を弊社で行う形をとっていたのですが、マーケティングも考えておらず、売り上げも伸びませんでした。そこで、昨年の3月から自社で製造も販売も行うことに決めました。「黒にんにく」を知っていただけるよう、昨年は朝市や地元のさくらまつりに出向き、できるだけ多くの皆さんに試食してもらう取り組みも行いました。


どうしても黒にんにく「くろまる」だと、年代が上の層の方には食べていただけるのですが、他の方にはなかなか食べていただけないのが現状です。しかし、私たちは、幅広い年齢層の方に知っていただき、食べていただきたいと思っているため、昨年12月には、「黒にんにくそうめん」と「黒にんにく手延べうどん」を作り、販売を始めました。また、今年4月には、地元のお菓子やさんの「光仙」さんと共同で「黒にんにくきゃらめる」を作りました。


体の調子がよくなったとか、数値が正常になったというお客さんもいらっしゃいます。だいたい2回くらい買っていただいてリピーターになってくださるお客様が多いですね。
健康によく、おいしく、品質のよいものを私たちは提供したいと考えています。「にんにく」と聞くと、やはり「におい」を気にすると思うので、それを打ち崩せるような味、食感を目指しています。また、黒にんにく「くろまる」は無添加ですので、安心してお召し上がりいただいています。混ぜているのは、「まごころ」だけです！


次の世代につなげられる企業経営をしていきたいと考えています。研磨は父の代に1つの柱としてできあがっていました。今は食品事業も1つの柱になると考えています。その柱の高さが、研磨に追いつくようにしたいと思っています。

発酵庫	⇒	熟成	⇒	パッケージ化

発酵の過程では、高温多湿に管理された炉の中で、約3週間、発酵させます。熟成の過程では、不要な水分を取り除き、甘みを出すために、一定の温度管理の下で約3週間〜半年間、熟成させます。
パッケージ化の過程では、品質検査を入念に行った後、パッケージ化し、出荷します。


有限会社 籾木工業
〒880-0303　宮崎県宮崎市佐土原町東上那珂11931
設立　1989年6月1日
URL　http://momiki.com
事業内容
1. 木工用刃物研磨および販売事業部
2. 総合部品卸販売事業部
3. 電子部品製造事業部
4. 食品事業部