アマノホヒの派遣・・・
115 それ故 義祖父(ぎそふ)の タカミムスヒ
八十諸神(やそもろかみ) に 問いかける
「吾は 葦原(あしはらの) 中国(なかつくに) の
悪(あ)しき鬼ども 平らげたい
116 誰に やらせたら 良いだろう
遠慮しないで 申してみよ」
それで 神々 答えます
「天穂日(アマノホヒ)が 良いでしょう
117 アマノホヒ殿は 我々の
神の中でも 豪傑(ごうけつ)です
試してみると 良いでしょう」
八十諸神(やそもろかみ) が 答えます
118 選ばれた神 アマノホヒ
中つ国(なかつくに) へと 向います
オオアナムチが 支配する
中つ国(なかつくに) へと 向います
119 けれど この神 なぜかしら
オオアナムチに 媚(こび)へつらい
三年経っても 帰らずに
報告さえも してこない
120 それで その子の 大背飯(オオソビノ)
三熊大人(ミクマノウシ)を 遣わすが
これまた 親に おもねって
報告さえも してこない
解説・・・
基本的には、日本書紀も、古事記と、ほぼ同じストーリーです。
120は、日本書紀独自の伝承です。
アメワカヒコの派遣・・・
121 タカミムスヒは 腹を立て
八十諸神(やそもろかみ) に 問いかける
「今度は誰を 遣(つか)わすか」
八十諸神(やそもろかみ) が 答えます
122 「天国玉(アマツクニタマ) に 子供いて
天稚彦(アメワカヒコ) と 申します
彼は なかなかの 剛(ごう)の者
彼を遣わすと 良いでしょう」
123 タカミムスヒは ワカヒコに
弓矢を与え 送り出す
ところが なんと ワカヒコも
任務を果たさず 戻らない
124 それどころか ワカヒコは
オオアナムチの 娘御(むすめご) の
下照姫(シタデルヒメ) を 妻として
帰る気持は 更々無し
125 そして豪語して 言う事は
「俺が 葦原(あしはらの) 中つ国(なかつくに) を
治める事が 一番良い」
遂に 居座り 帰らない
解説・・・
基本的には、日本書紀も、古事記と、ほぼ同じストーリーです。