航宙日誌
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がんばれ宮崎

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宮崎県の口蹄疫被害はいろいろな事態を発生させている。幸いなことに日本での発生は少なかったため、いざ起きた時の対応に農家も自治体も国もとまどうのは当たり前である。

県の対応が悪かった、認識が甘いという発言をやたらと農水大臣が行なっている。確かに県の対応が完璧だったとは言えないだろう。というより完璧もなにもわからないまま、ひたすら農家やJAや関係者が防疫していたのだと思う。県も職員の派遣も含め、必死に動いていた。口蹄疫に対して、少なくとも外遊してもかまわないというようなレベルの認識ではなかった。

ゴールデンウイーク前には5千頭前後の殺処分対象だった牛と豚が、ゴールデンウイーク後には10倍以上に拡大。結果宮崎にいた120万頭のうち30万頭を殺処分することになったのだ。

江藤拓(自民党宮崎県選出)衆議院議員が再三国会や委員会で訴えていたが、連休終わり赤松農水大臣が宮崎に来るまで、消毒薬もなにも援助されていなかったという。報道規制もひどかった。風評被害を防ぐということで口蹄疫についての報道がなされなかった。赤松大臣が来県し、全額補償します、といった内容で報道の変化が見られ、第三者から見れば大臣が飛んで行って頼れる答えを出したかのように見えたかもしれない。
一方で、5月頭にJA五島は南九州への旅行を控えるような文書を配布しひんしゅくをかっていた。その時は気がつかなかったが、ここは現農水大臣の地元である。感染力の強さを知っていた人が情報を先に流したと言っても過言ではない。

ワクチンを打つという新たな策を打ったが、これも本当にそれが正解なのかという検証もないまま実行に移された。実際、その補償はワクチン接種をした農家にとって満足のいくものではなくなっている。

のど元過ぎれば、選挙が終わればというような感じがいなめない。

前回、49頭の種牛を処分せずに残していたことに対し、当時の大臣、副大臣が強く懸念の意向を見せ、さらに不幸にもその中から感染牛が出たことにより、だから早く殺せって言ったでしょう、とにやにやしながら語った大臣の映像は記憶に新しい。
今回の種牛は民間の方が保有しているもので、他のワクチン接種の農家と不公平不平等ということで殺処分すべしとなっている。しかし、種牛を保有していたのはこの農家のみで、肥育牛については他の方と同じく、ワクチン接種をして殺処分しているのである。

種牛は宮崎県では県の保有にしている。これは宮崎牛というブランド牛を開発し育成していくための手法と聞いている。宮崎牛は松阪をはじめとして子牛で出荷される優秀な牛なのである。現在の知事の効果もあって宮崎牛自体のブランドも認知されるようになった。
霜降りのよい肉であり、品評会でも上位を獲得する牛の素となっている。
今回の種牛はどちらかというと赤身を主体にした、肉のうまみを追求しているものらしい。

知事はこの件で相当なエネルギーをかけて検討し、熊本空港を利用するらしい大臣を追いかけまわしてアポを取ろうとしたらしい。しかし会いたくないという答え。一方で昨日は「知事を農水省に呼んで」という完全な上から目線での展開。やはりこの大臣は中央集権主義なのである。知事が従わないことに対する不満が見え見えである。

私は徹底的に抗戦してほしいと思っている。処分差し止め要求もできるだろうし、なにより、もともと、この口蹄疫被害を拡大させた点においては、児湯郡の農家全員で当時の農水大臣と副大臣を提訴するなんていうこともありうるだろう。再任しないからそれでバイバイなんていうことが大臣職に許されるのだろうか。
メンツとか捨てて、誠意と気概で話をしてほしい。

ある方のツイートにこのような言葉があった。法は守らないといけないが、法をよいものに変えていくのは政治家である、と。
しっかりと考えてもらいたい。